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紙袋や紙箱の『紙』は、どのようにリサイクルされている?
弊社ヤマゲンとしてもメインの商材として扱う紙袋や紙箱の材質になる『紙』。毎日大量に使っているけれど、その後の行方、考えたことはありますか?実は、紙はリサイクルによって何度も生まれ変わることができるんです!弊社でも再生紙(古紙)配合の紙袋や紙箱などのパッケージを多く取り扱っていますので、環境意識に関心を持って頂き、環境配慮素材でのパッケージ作成依頼を頂けますと幸いです。
この記事では、紙のリサイクルに関する基礎知識から、家庭でできる分別方法、リサイクルの工程、そして未来への展望まで、わかりやすく解説します。紙の未来を守るために、私たちにできることを一緒に考えていきましょう。
紙のリサイクルの基礎知識:資源循環と環境保全
私たちの生活に欠かせない紙。毎日のように大量に使われている紙ですが、その多くは使用後、廃棄物として扱われています。しかし、実は紙は、リサイクルによって何度も生まれ変わる、素晴らしい資源なのです。この章では、紙リサイクルの重要性から、リサイクル可能な紙と不可能な紙の種類、そして紙のリサイクルがもたらす環境へのメリットについて詳しく解説します。
日本の紙リサイクルの歴史
日本の紙のリサイクルは、世界でもトップクラスの回収率と利用率を誇り、循環型社会の形成に大きく貢献しています。その歴史は古く、1950年代から本格的に始まり、高度経済成長期における紙の使用量増加と森林資源の減少を背景に、国民運動として定着してきました。
日本の紙リサイクル率は、2023年には66.8%に達し、世界でもトップクラスです。これは、国民の古紙リサイクルに対する意識の高さ、そして、古紙回収システムの充実によるものです。
リサイクル可能な紙と不可能な紙の種類
ただし、全ての紙がリサイクルできるわけではありません。リサイクル可能な紙と、そうでない紙を正しく理解することが、効果的なリサイクルを行う上で非常に重要です。ここでは、それぞれの紙の種類の特徴と、リサイクルの可否についてご説明します。
- リサイクル可能な紙:新聞紙、チラシ、段ボール、雑誌、コピー用紙、包装紙など。一般的に、古紙として回収される紙のほとんどがこのカテゴリに含まれます。
- リサイクル不可能な紙:油や薬品で汚れた紙、ラミネート加工された紙、複写紙、感熱紙、セロハンテープが貼られた紙など。これらの紙は、リサイクル工程で機械の故障や、再生紙の品質低下を引き起こす可能性があるため、リサイクルが難しいです。
自治体によっては、リサイクル可能な紙の種類や分別方法が異なる場合があるので、ご自身の地域のルールを確認することが大切です。 不明な点があれば、自治体のホームページや環境課に問い合わせてみましょう。
紙のリサイクルによる環境へのメリット
紙のリサイクルは、環境保全に大きく貢献します。具体的には、以下のメリットが挙げられます。
- 森林資源の保護:木材パルプの使用量を削減することで、森林破壊を防ぎ、地球環境を守ります。
- エネルギー消費量の削減:再生紙の製造には、新たに木材パルプを作るよりも少ないエネルギーで済みます。
- CO2排出量の削減:エネルギー消費量の削減と、廃棄物量の減少により、地球温暖化の原因となるCO2の排出量を抑制できます。
- ごみ処理量の削減:リサイクルすることで、ごみ処理場の負担を軽減し、埋立地を有効活用できます。
これらの環境メリットに加え、資源の有効活用という経済的な側面も、紙リサイクルの大きな価値と言えるでしょう。資源の循環型社会の実現に向けて、私たち一人ひとりが積極的に紙リサイクルに取り組むことが重要です。
家庭でできる!効果的な紙の分別術
毎日、私たちが何気なく使っている紙。その使い終わった後の処理、きちんとできていますか?実は、家庭での適切な分別が、紙リサイクルの成功を大きく左右するのです。この章では、家庭でできる効果的な紙の分別方法を詳しく解説します。正しく分別することで、資源の有効活用と環境保全に貢献できることを、ぜひ知ってください。
紙の種類別の分別方法
紙といっても、その種類は様々です。新聞紙、雑誌、段ボール、チラシ、コピー用紙…それぞれ、リサイクルの過程で扱いが異なります。そのため、正確な分別が重要になります。
- 新聞紙・チラシ:古紙回収ボックス、または自治体の指定袋へ。インクが付着していても問題ありません。
- 雑誌:多くの自治体では新聞紙と同様に回収されますが、一部自治体では分別が必要な場合があります。自治体の指示に従ってください。
- 段ボール:折りたたんで紐で縛るか、指定の袋に入れて回収に出しましょう。テープや汚れは、できる限り除去しておくとより効率的なリサイクルにつながります。
- コピー用紙・印刷物:ホッチキスやクリップは取り除いてから、他の紙類と同様に分別します。汚れや破損が激しいものは、リサイクルが難しい場合があります。
- 紙パック:牛乳パックやジュースパックなどは、洗浄して乾燥させた後、専用の回収ボックスへ。自治体によっては、分別方法が異なる場合がありますので、確認が必要です。
- ティッシュペーパー・トイレットペーパー:これらは、紙繊維が短く、リサイクルが困難なため、原則として家庭ごみとして処理します。
分別時の注意点
分別する際には、いくつかの点に注意が必要です。ちょっとした工夫で、リサイクル率を向上させることができます。
- 汚れや異物の除去:食品の汚れが付着した紙や、プラスチックなどが混入している場合は、きれいに拭き取るか、取り除いてから分別しましょう。
- 水分の除去:濡れた紙は、カビや腐敗の原因となるため、しっかり乾燥させてから分別することが大切です。特に紙パックは、十分に乾燥させてから回収に出しましょう。
- ホッチキスやステープルの除去:ホッチキスやステープルは、回収作業の妨げとなるため、必ず取り除きましょう。金属製のものは、金属ごみとして分別します。
- 透明な窓付き封筒:透明な窓部分にプラスチックフィルムが使われている封筒は、紙とプラスチックの混合廃棄物となるため、分別が難しい場合があります。自治体の指示に従いましょう。
自治体ごとの分別ルール
紙の分別方法は、自治体によって異なる場合があります。ご自身の地域のルールを必ず確認し、それに従って分別することが重要です。自治体のホームページやごみ収集カレンダーなどを確認しましょう。不明な点は、自治体の環境課などに問い合わせることをおすすめします。
地域によって、回収方法や分別基準が異なるため、ご自身の住んでいる地域のルールをしっかり確認することが、資源循環をスムーズに進める上で非常に大切です。少しの手間で、環境保全に大きく貢献できます。ぜひ、ご自身の地域の情報を確認し、正しく分別を行いましょう。
紙のリサイクル工程:古紙から新しい紙へ
私たちの身近にある紙は、古紙として回収され、驚くほど複雑な工程を経て再び新しい紙として生まれ変わります。この工程を理解することで、紙リサイクルの重要性と、私たちの生活における役割をより深く認識できるでしょう。ここでは、古紙から新しい紙が生まれるまでの工程を詳しく見ていきましょう。
古紙回収から再生までの工程
まず、家庭やオフィスなどから排出された古紙は、回収業者によって集められます。分別された古紙は、中間処理施設へと運ばれ、ここで異物(プラスチックや金属など)を取り除き、種類ごとに仕分けられます。この作業は、再生紙の品質を保つ上で非常に重要です。その後、パルプ製造工場へと運ばれ、いよいよ再生紙の製造工程が始まります。
脱墨工程の詳細解説
古紙からインクを取り除く「脱墨」は、再生紙製造工程の中核を担う重要なステップです。この工程では、主に物理的な方法と化学的な方法が用いられます。物理的な方法は、古紙を細かく砕き、水と混ぜてインクなどの不純物を分離する方法です。一方、化学的な方法は、薬品を用いてインクを溶解し、分離する方法です。どちらの方法も、環境への負荷を最小限に抑える工夫が凝らされています。近年では、より環境に優しい脱墨技術の開発が進められています。
- 物理的脱墨:水流や遠心力などを利用してインクを分離します。比較的シンプルな方法ですが、インクの除去率に限界があります。
- 化学的脱墨:漂白剤などの薬品を用いてインクを溶解します。物理的脱墨よりもインクの除去率が高いですが、環境への影響を考慮する必要があります。
- バイオ脱墨:微生物を利用してインクを分解する、環境負荷の低い方法です。まだ研究段階の技術もありますが、将来的な普及が期待されています。
再生紙の種類と用途
脱墨されたパルプは、様々な種類の再生紙として生まれ変わります。再生紙は、その原料となる古紙の種類や、脱墨の程度によって、品質や色が異なります。新聞古紙を原料とした再生紙は、主に段ボールやトイレットペーパーなどに利用されます。一方、オフィスで使用するコピー用紙などは、より高品質な再生紙が使用されます。それぞれの再生紙の特性を理解することで、適切な用途に使い分けることができます。
- 再生新聞紙:段ボール、トイレットペーパーなど
- 再生コピー用紙:オフィス用紙、印刷用紙など
- 再生段ボール:段ボール箱など
- 再生クラフト紙:紙袋やパッケージなど
このように、古紙は様々な工程を経て、再び私たちの生活の中で役立つ紙として生まれ変わります。この循環システムを維持していくことが、資源の有効活用と環境保全に繋がります。 私たち一人ひとりが、紙リサイクルへの理解を深め、積極的に参加していくことが重要です。
私たちにできること:紙リサイクル促進のための行動
ここまで、紙リサイクルの基礎知識から現状、課題まで見てきました。では、私たち一人ひとりが、未来の資源を守るために、具体的にどのような行動を起こせるのでしょうか? 地球環境を守るために、そして、資源の有効活用を推進するために、できることはたくさんあります。
日常における意識改革:小さな積み重ねが大きな力に
まずは、日々の生活の中でできることから始めましょう。小さな心がけが、大きな変化を生み出す第一歩です。
- 紙の使用量を減らす:デジタル化を進めたり、両面印刷を心がけたりすることで、紙の使用量を削減できます。不要なチラシやDMは受け取らないようにしましょう。
- 徹底した分別:各自治体のルールに従って、正確に古紙を分別しましょう。少しでも分別が曖昧だと、リサイクルが難しくなってしまいます。疑問点は自治体などに確認しましょう。
- 再生紙製品を選ぶ:ノートやコピー用紙など、日常生活で使う紙製品を選ぶ際に、再生紙製品を積極的に選択しましょう。環境に配慮した製品を選ぶことは、リサイクルを促進する大きな力になります。
- 古紙回収ボックスの活用:近所の古紙回収ボックスに積極的に古紙を出しましょう。回収された古紙は、適切な処理を経て再生紙として生まれ変わります。
- 不要な紙の再利用:メモ用紙として使ったり、包装材として活用したりすることで、紙の無駄を減らすことができます。創造性を活かして、独自の再利用方法を見つけるのも楽しいかもしれません。
企業・団体による取り組み:社会全体での連携が重要
企業や団体も、紙リサイクル促進のために重要な役割を担っています。積極的に取り組むことで、社会全体の意識改革を促進し、持続可能な社会の実現に貢献できます。
- 再生紙の使用推進:企業活動において、積極的に再生紙製品を使用することで、需要の拡大に繋がり、リサイクルの促進へと繋がります。
- 環境配慮型パッケージの導入:製品のパッケージに再生紙を使用したり、プラスチックの使用量を削減したりするなど、環境に配慮したパッケージを採用することで、消費者の環境意識を高めることができます。
- 従業員への啓発活動:従業員への環境教育を実施し、紙リサイクルの重要性や具体的な取り組み方法について理解を深めることで、会社全体で取り組む体制を作ることができます。
- 地域社会との連携:地域住民と協力して古紙回収イベントなどを開催することで、地域社会全体でのリサイクル推進を図ることができます。
- 環境保全活動への投資:積極的に環境保全活動に投資し、技術開発や研究を通して、より効率的なリサイクルシステムの構築を目指しましょう。
未来へ向けた持続可能な紙の利用:循環型社会の実現に向けて
紙リサイクルは、単なる資源の再利用にとどまりません。それは、環境保全、資源の有効活用、そして持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みです。私たち一人ひとりが意識を高め、行動することで、未来の世代に豊かな自然と資源を残すことができるでしょう。 紙という身近な存在を通して、循環型社会の実現に貢献していきましょう。
紙の未来は、私たちの行動にかかっています。今日からできることから始め、未来の世代に美しい地球を残しましょう。
株式会社山元紙包装社(ヤマゲン)
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